疑問
- 転職活動では内定承諾後に辞退できるのか?
- 企業から訴えられることはないか?
- 内定承諾後に辞退するリスクと辞退する際の伝え方を教えてほしい
と悩んでいませんか?
私の友人も転職活動で内定承諾後に本命企業の内定を獲得したことで辞退の連絡をしました。その際は「今から本当に辞退できるのか…?」とかなり不安な気持ちだったそうです。
でも心配ありません。内定承諾後に辞退することは可能です。失礼のない伝え方を覚えておけば、トラブルにつながることを最小限に抑えられるかもしれません。
そこで今回は転職活動で内定承諾後に辞退を経験している友人へのインタビューを元に、内定承諾後でも辞退できる理由や転職活動での内定承諾後に辞退するリスク、内定承諾後に辞退する際の注意点、内定承諾後に辞退する際の伝え方のポイント、内定承諾後に辞退する際の例文とコツを紹介します。
目次
転職活動では内定承諾後でも辞退できる!内定承諾書に法的な効力はない!
転職活動では内定承諾後でも辞退できます。なぜなら、法的には内定承諾後の辞退も労働者の自由として認められているため。
ただですね。基本的にはNGな行為なので、内定承諾前ならきちんと考えてから辞退するのかを判断しましょう。
内定承諾書とは辞退可能な労働契約書のこと
ここがポイント
内定承諾書とは、辞退可能な労働契約書のこと。
内定は会社から『内定通知書』を受け取り『内定承諾書』を提出した時点で成立します。法的には『始期付解約権留保付労働契約』が成立した状態です。
ここがポイント
始期付解約権留保付労働契約とは、内定時点から成立する労働契約のこと。『始期付』は入社を迎えるまでの期間のことで、『解約権留保付』は入社前に内定取り消し・辞退できるという意味。
そのため、内定承諾書を提出した後でも内定辞退できます。
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転職活動で内定承諾後に辞退する3つのリスク
内定承諾後に辞退する行為自体には法的な問題がないことが分かりました。ただですね。企業側や転職エージェントの事情を考えるとリスクがあることを知っておくべきかもしれません。
そこでここでは、転職活動で内定承諾後に辞退するリスクを3つ紹介します。
転職活動での内定承諾後に辞退する3つのリスク
- 企業から引き止められる可能性がある
- 転職エージェントと企業の信頼関係が崩れてしまう
- 稀に企業から損害賠償を請求される場合もある
企業から引き止められる可能性がある
転職活動での内定承諾後に辞退する1つ目のリスクは、企業から引き止められる可能性があるため。
採用担当者も採用活動をやり直したり、採用人数のノルマがあったりします。特に優秀な人材の場合は逃すと大きな痛手になるかもしれません。
上役にも既にこの人を採用すると明言しているため、採用担当者の責任になります。そのため、企業が必要以上に引き止めてくることも頭に入れておきましょう。
転職エージェントと企業の信頼関係が崩れてしまう
転職活動での内定承諾後に辞退する2つ目のリスクは、転職エージェントと企業の信頼関係が崩れてしまうため。
転職エージェントとキャリアアドバイザーは密接な関係を築いており、今後も求職者を紹介する予定かもしれません。しかし、内定辞退後に退職してしまうと、企業との関係性は一気に悪化します。
エージェント側も求職者に対して、「無責任」「内定承諾後にまた辞退されるかも…。」と悪い印象を抱きやすく、サポートを後回しにされる可能性もあるんです。
そこでキャリアアドバイザーには内定辞退の理由を正直に伝えることが大切です。
アドバイザー側も内定辞退の理由を具体的に把握できていないと、次の転職先の求人の探すのが難しくなってしまうかもしれません。
今後も良いパートナー関係を築いていくためにもキャリアアドバイザーには詳細な辞退の理由を話しましょう。
稀に企業から損害賠償を請求される場合もある
転職活動での内定承諾後に辞退する3つ目のリスクは、稀に企業から損害賠償を請求される場合もあるため。
内定承諾後に辞退されると、企業側は採用活動のコストや入社準備が無駄になります。再度採用活動を行う必要があるので、かなり迷惑がかかるんです。
そのため、企業によっては損害賠償を求めてくる場合が稀にあります。
- 入社直前で失礼な態度や理由で内定辞退した場合
- 内定者のために多額の設備投資を行っていた場合
ただですね。上記のような理由でも会社側が内定辞退による具体的な損害を証明できないと、損害賠償は請求できません。
また、企業が転職者個人に対して訴訟を起こせば、SNSで炎上するリスクもあります。企業口コミサイトや企業のSNSなどに批判的なコメントが殺到するかもしれません。
悪い評判が広まれば、今後取引先から契約を打ち切られたり、今後の採用活動で人員が集まらなかったりするリスクがあります。
そのため、基本的には損害賠償を求められる場合はほとんどないので安心してくださいね。
少しでも円満に収めたい…!転職活動で内定承諾後に辞退する際の3つの注意点!
内定承諾後の辞退には多少のリスクはつきものかもしれません。ただですね。注意点を守ることで企業からのマイナスな印象を緩和して、円満に収められる可能性があります。
そこでここでは、転職活動で内定承諾後に辞退する際の注意点を3つ紹介します。
少しでも円満に収めたい...!転職活動で内定承諾後に辞退する際の3つの注意点!
- 内定辞退の連絡は2週間前までに行う
- やむを得ない理由を企業側にきちんと伝える
- 企業側と面談する際は情に絆されないように気をつける
内定辞退の連絡は2週間前までに行う
転職活動で内定承諾後に辞退する際は内定辞退の連絡は2週間前までに行いましょう。なぜなら、前述した通り、内定は入社前に労働契約が成立した状態であるため。
民法の規定によると、会社を辞める際は2週間前に申し出る必要があります。そこで労働契約である内定も同じで、辞退を申し出るのは2週間前がリミットです。
- 親類の病気など予想外の事態が発生した場合:やむを得ない場合は会社から理解を得られる可能性が高いため。
- 入社まで2週間以内に採用された場合:転職活動では選考ステップが短い場合がある。その場合は企業も話し合いに応じてくれる可能性が高いため。
上記のような例外もあるので自分自身に当てはまっているかを確認しつつ、2週間前には企業へ連絡しましょう。
やむを得ない理由を企業側にきちんと伝える
転職活動で内定承諾後に辞退する際は、やむを得ない理由を企業側にきちんと伝えましょう。
- 現職から強く引き止められている
- 他の企業へ転職することに決めた
- 親類の病気など予想外の事態が発生した
やむを得ない理由を話すことで物事が穏便に済まされる可能性が高まります。そのため、誠意を持って企業へ話しましょう。
企業側と面談する際は情に絆されないように気をつける
転職活動で内定承諾後に辞退する際は、企業側と面談する際は情に絆されないように気をつけましょう。
前述した通り、企業から引き止めに合う可能性は十分にあり得ます。採用担当者も自分の仕事を全うするために必死なんです。そこで以下のような言葉で情に訴えかけてくるかもしれません。
- 採用活動はもう終了しているから今の時期に辞退されると本当に困る
- 君が入社するための事前準備をもう揃えてしまった
- 君は確実に自社で活躍できると思ったから採用した
ただですね。転職活動はあなたの人生においてターニングポイントになりうる可能性を秘めています。
やはり、応募先企業の納得いかない部分があったり、もう一度企業を選び直したいと思っていたりするなら、自分の意思に従うべきです。
そのため、どれだけ企業側が情に訴えかけてきても「絶対に辞退する」という気持ちを持って、面談に臨んでくださいね。
転職活動で内定承諾後に辞退する際の伝え方の4つのポイント!
企業側は内定承諾後、既に求職者を迎える準備を行っていたり、辞退後に選考活動を再開したりする可能性があります。そのため、連絡は緊急を要します。
そこでここでは、転職活動で内定承諾後に辞退する際の伝え方のポイントを4つ紹介します。
転職活動で内定承諾後に辞退する際の伝え方の4つのポイント
- 基本的には電話で内定辞退を伝える
- 相手が不在で電話がつながらない場合は先にメールで連絡すべき
- 連絡する時間帯には注意する
- 自分で伝えにくい場合は転職エージェントに代わってもらう
基本的には電話で内定辞退を伝える
転職活動で内定承諾後に辞退する際は、基本的には電話で内定辞退を伝えましょう。なぜなら、前述した通り、企業側はすでに求職者を受け入れる体制を整えているため。
- 連絡が遅くなるほど、トラブルに発展しやすくなります。
一方、メールは確認が遅れる場合があり、おすすめできません。採用担当者は入社準備や他の人の選考準備、日常の業務に追われています。
メールの確認が遅れてしまったり、メールを見逃されたりした場合は自分に非がない状態でも会社へ負担をかけてしまいます。
そのため、内定辞退の連絡は確実性のある電話を利用しましょう。
相手が不在で電話がつながらない場合は先にメールで連絡すべき
転職活動で内定承諾後に辞退する際は、相手が不在で電話がつながらない場合は先にメールで連絡すべきです。
なぜなら、先にメールを送っておくことで早急に連絡しようとしていた意思が伝えられるため。ただですね。メールを送っても安心ではありません。
- 返信がない場合はメールが確認されていない可能性があります。返事が返ってくるまでは電話をかけ続けましょう。
連絡する時間帯には注意する
転職活動で内定承諾後に辞退する際は、連絡する時間帯には注意しましょう。
- 始業直後や終業直前:繁忙時間帯のため。
- 昼食の時間帯:離席している可能性が高いため。
上記の時間帯に電話してしまうと、相手の状況に配慮ができないという悪い印象を与えてしまいます。さらに状況を悪化させないよう、連絡する時間帯には注意しましょう。
自分で伝えにくい場合は転職エージェントに代わってもらう
転職活動で内定承諾後に辞退する際は、自分で伝えにくい場合は転職エージェントに代わってもらいましょう。
転職エージェント経由で転職している場合は、伝えることは無理でも最低限相談には乗ってもらえます。転職のプロなので、心強い味方になってくれること間違いなしですね。
- 無料カウンセリング
- 求人紹介
- 面接対策
- 応募書類の添削
- 内定後の収入交渉
- 面接日の日程調整
- 推薦状の記入
再度転職活動を続けるようになっても、希望条件に沿った求人を紹介してもらえたり、選考前に面接対策してくれたりします。
面接対策ではフィードバックにより、改善すべき点と良かった点が分かるので着実に選考突破へ近づいていけるんです。そのため、再度転職活動に取り組む際にも心強いですね。
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【電話編】転職活動で内定承諾後に辞退する際の例文とコツ!
電話で内定承諾後に辞退の連絡をする場合は、連絡のタイミングと誠意ある対応を心がけましょう。電話で内定承諾後に辞退の連絡をするコツは以下の通りです。
- 電話するタイミングは「始業直後」「終業前」「お昼時」は避ける
- 「内定への感謝」と「辞退への謝罪」を伝える
- 不在の場合は折り返しをもらうのではなく自分からかけ直すべき
(担当者と連絡がついた) (辞退理由の説明をする) (「内定への感謝」と「辞退への謝罪」を伝える) 貴重なお時間をいただいたのにも関わらずこのような結果となり、申し訳ございません。それでは失礼いたします。
お世話になっております。〇〇職で内定をいただきました〇〇(名前)です。ただいまお時間よろしいでしょうか?
ありがとうございます。
先日は内定をいただき本当にありがとうございました。
身勝手なお願いで恐縮ですが、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。
現職から強い引き止めに合い、希望していた他の部署へ移動することになりました。
今回内定いただきましたこと心より感謝しております。本当にありがとうございました。本来はお会いしてご説明すべきですが、なるべく早めに状況のご説明をすべきだと思い、ご連絡差し上げました。
【メール編】転職活動で内定承諾後に辞退する際の例文とコツ!
メールは電話より感情が伝わりにくいのがネックです。感謝と謝罪の気持ちが伝わるように、電話より丁寧な言葉を選びましょう。
- 件名と本文冒頭で「内定辞退」を伝える
- 理由を簡潔に伝える
- 「内定への感謝」と「辞退への謝罪」を伝える
- メールを送るタイミングは応募先企業の勤務時間内
〇〇株式会社 お世話になっております。 先ほど電話でご連絡させていただきましたが、不在のようでしたのでメールにて失礼いたします。 〇〇職で内定をいただきました〇〇(名前)です。 身勝手なお願いで恐縮ですが、内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。 辞退の理由につきましては現職から強い引き止めがあり、希望していた他の部署へ異動することが決定し、その環境で頑張ってみたいと考えたためです。 貴重なお時間をいただいたのにも関わらずこのような結果となり、心よりお詫び申し上げます。 本来は直接お詫びに伺うところですが、取り急ぎメールにてご連絡差し上げました。明日改めてお電話させていただきます。 今後の貴社の発展を心よりお祈りしております。 署名
【件名】内定辞退のご連絡 〇〇〇〇(名前)
人事部 〇〇様
この度は内定をいただき本当にありがとうございました。
まとめ:転職活動では内定承諾後でも辞退できる!連絡のタイミングや伝え方次第で悪い印象を避けられる!
今回は内定承諾後でも辞退できる理由や転職で内定承諾後に辞退するリスク、内定辞退する際の注意点、内定辞退する際の伝え方のコツ、内定承諾後に辞退する際の例文とコツを紹介しました。
では、記事の内容をまとめます。
記事の内容まとめ
- 内定承諾書に法的な効力はない
- 基本的には電話で内定辞退を伝える
- 転職エージェントを利用する
転職活動では内定承諾後でも辞退できます。理由は内定承諾書に法的な効力はないため。しかしですね。転職先や転職エージェントに迷惑がかかるので、あまりおすすめはできません。
転職先では既に入社の準備を進めていたり、辞退後は採用活動を再開したりする必要があったりするので早急に電話で辞退の連絡をしましょう。
自分自身も転職活動を再開しなければなりません。良い求人はすぐになくなってしまいます。
再度転職を検討している場合は、今回紹介した転職エージェントへ無料相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。
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監修者プロフィール
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内定承諾後の内定辞退はやむを得ない場合のみと考えておいた方が良いですね。