この記事はこんな人向け
大学卒業後、働いた経験があるのはアルバイトと派遣のみ。既卒で職歴なしの状態から就職するには、転職エージェントの力を借りるしかありません。転職エージェントは数が多く、どれが良いサービスがわからないため、とりあえず最大手のリクルートエージェントに登録を検討している人も多いでしょう。
でも、本当にそれで良いのでしょうか?結論から言って、既卒で就職を目指す人にとっては、リクルートエージェントはオススメできないというのが個人的な意見です。
既卒でもリクルートエージェントを利用は可能で、登録しておいて損はない転職エージェントです。私も実際にリクルートエージェントを使いましたが、結果的に内定獲得をすることはできず、別の就活サービスで内定獲得しました。
今回は実際の体験談をベースに「リクルートエージェントというサービスが既卒にとってどうなのか」をお伝えします。
目次
リクルートエージェントの特徴紹介
総合評価
口コミ者の近況情報全項目を表示
- 求人情報の数:★3.6
東証一部上場の業界大手だけあって求人数は豊富
- 業界の広さ:★3.6
多業界の求人情報があるがハードルは少し高め
- 職種の多さ:★3
事務職・営業職・専門職など基本的に何でも揃う
- 求人の質:★3.4
良質求人が多くブラック企業は少ないという意見が目立つ
- 紹介先会社の待遇/給与:★3.5
福利厚生や給与の希望に見合った求人を紹介
- 紹介先会社の規模/知名度:★3.2
上場企業・大企業が多く揃う
- 書類作成/添削:★3.8
書類作成支援ツールあり。アドバイスは担当者次第
- 面接対策:★3.7
面接力向上セミナー実施。個別アドバイスも有
- 選考のアドバイス:★3.8
リクルートグループの豊富なノウハウ有り
- 業界の知識・経験:★3.9
担当者によるが、転職成功実績No.1なので高水準
- 分析・考察:★4
カウンセリング時の自己分析で強みを見つけられる
- アドバイス/提案力:★3.7
キャリアの棚卸しをして多くの提案をしてくれる
- 面談時の対応:★4.2
評価は高いが「高圧的」や「見下ろしてる」という意見も
- 電話/メールの対応:★4
対応は早いがメールの量が多いと感じるケースも
- アフターフォロー:★3.6
希望すれば入社日や給与の調整なども担当
求人の質
リクルートエージェントは公開求人数152,180件、非公開求人163,129件とトップクラスの求人数を誇ります。(2020年3月現在)
そのため、求人=リクルートというイメージが強い人も多いのではないでしょうか。業界大手だけあって、大企業から上場企業まで多くの求人情報が揃っています。
対応の質
担当キャリアアドバイザーが数多く在籍しているため、利用者に合わせた適切なサポートを実現しています。
他の転職エージェントでは、担当者によって、対応にバラつきが出てしまうことがデメリットです。
しかし、リクルートエージェントでは累計40万人以上の転職支援のノウハウやデータ共有がされているので、面談の質にバラつきはほとんどありません。
オフィスの環境
私は実際に東京駅に直結しているリクルートエージェントのオフィスに面談に行きました。ビルも大きく内装もキレイで、面談ブースも完全個室になっているため、話しやすい環境になっています。
リクルートエージェントの詳細を見てみる既卒/フリーターの就活に強い!無料登録しておくべき神サイト
既卒で就職活動を頑張りたいけれど、「どんな就職サイト/サービスを使って就活すればいいの…?」と、悩んでいませんか?
そこで、私が既卒として就活した時に利用した、「既卒歓迎」のホワイト企業の求人を紹介してくれる就職サイトをご紹介します。無料なので登録しておいて損はないと思います!
既卒でもリクルートエージェントを利用できるが…
リクルートエージェントは正社員として就業経験のない既卒生でも利用できます。事実、公式サイトにも「正社員として就業経験がない方でも利用できる」と記載されています。
しかし、リクルートエージェントの求人は即戦力を求めるものが多く、実務経験を重視する傾向があります。そのため、実務経験経験がない場合は紹介案件が少なくなり、内定獲得の可能性は低くなります。
「既卒」のキーワードで検索すると、公開求人はほとんどありません。そこで、20代の既卒ならポテンシャルで採用される可能性がある未経験応募可能の求人を探してみてください。未経験応募可能求人は、以下の通りです。
未経験歓迎の案件数は42,825件で、全体の約35%に応募することが可能です。既卒者は未経験歓迎求人に応募することをおすすめします。
実際にリクルートエージェントを利用してみた印象
私もリクルートエージェントの登録時は、正社員としての職歴のない既卒生でした。ちなみに私のリクルートエージェント登録時のスペックは以下の通りです。
申し込み時のステータス
- 年齢:27歳
- 職歴:塾講師アルバイトのみ
- 学歴:大学卒
- 希望職:IT系の事務かマーケティング
- 希望年収:300万円~
リクルートエージェントは就業経験のある転職者向けのエージェントのため、既卒生は高待遇を受けることは難しいです。ここでは、私がリクルートエージェントを利用してみた印象を紹介していきます。
- 就職をかなり積極的に促される
- 紹介される求人は希望ではないものも含まれている
- 利用者層のメインは20代後半〜30代の正社員経験者
- 大卒以上でないと不利になりやすい
- 営業職とエンジニアの求人の割合が大きい
- 地方に拠点がなく、電話での面談になる
- 既卒は優先度が低い
就職をかなり積極的に促される
リクルートエージェントでは、就職をかなり積極的に促されることが多いです。なぜなら、転職エージェントのビジネスモデルは成功報酬制のため。
ここがポイント 転職エージェントのビジネスモデル・・・企業へ入社が決まった時、成功報酬として企業側から転職エージェントに求職者の給与のおよそ3分の1が支払られる。
担当アドバイザーは利益を出すには求職者を入社させる必要があるため、企業とのマッチングに積極的です。
私は塾講師のアルバイト経験があったので、教育関係や営業職の求人を紹介してもらいました。慎重派の私はブラック企業を恐れて、口コミサイトでの評判の悪い企業への応募を避ける戦略でした。
しかし、「口コミサイトは会社に不満がある人や会社を辞めた人が書いているから、信用しない方は良い」とキャリアドバイザーに言われ、評価の低い企業に応募することになった経験があります。
このように、既卒では条件の良い求人に応募しても就職成功率は低く、利益を出すために就職しやすい企業を紹介されることもあります。
紹介される求人は希望ではないものも含まれている
リクルートエージェントでは、紹介される求人に希望ではないもの含まれていることです。なぜなら、リクルートエージェントでは多めに求人を紹介し、求職者自身が受ける求人を絞る形をとっているため。
私はIT系の事務かマーケティングの仕事を希望をしていましたが、スキルも実績もありませんでした。そのため、紹介された求人は教育関係や営業職が多く、希望通りとはいきませんでした。
実際、大企業では営業職でビジネスの基礎スキルを身につけてから、やっとマーケティングの仕事に就く場合もあります。
倍率の高い仕事やスキルがないとできない仕事を希望している場合は、希望していない条件の求人への応募も検討しなくてはなりません。
利用者層のメインは20代後半〜30代の正社員経験者
実際にリクルートエージェントを利用してみた印象は、利用者層のメインは20代後半〜30代の正社員経験者が多いことです。
なぜなら、求人を出している企業は即戦力を求めているため。
事実、公式サイトによると、年間約2万3000名の転職決定者の7割が20代後半から30代前半でした。(2011年度)
割合を見る限り、求人企業のニーズは25歳以下の第二新卒を育てることではなく、前職で実績があり、スキルを所有している人材を獲得し、すぐに戦力として働いてもらうことです。
フジワラ
正社員経験のなかった私には手の届かないレベルの高い求人が多々ありました。
そのため、利用者はキャリアアップを目指す20代後半〜30代が多いです。
大卒以上でないと不利になりやすい
リクルートエージェントでは、大卒以上でないと不利になりやすいです。なぜなら、高卒でも登録自体はできますが、内定を獲得できた人の割合は少ないため。
既卒就活ナビではリクルートエージェントの利用者20人にアンケート実施しました。その結果が以下の通りで、リクルートエージェントを利用しているのは大卒の人ばかりでした。
結果は大学卒と大学院卒が16人(80%)を占め、そのうち内定獲得者は9人でした。
フジワラ
私は大卒で、教育関係のアルバイト経験者と正社員就職に繋がりやすい経歴だったので、求人を紹介してもらえました。
しかし、高卒の場合は求人を見る限り、「大卒以上」を条件にしている企業も多く、応募もしにくい印象です。
高卒でも登録できますが、実際に利用している人は大卒が多く、学歴が高い方が内定獲得しやすいのが現状ですね。
営業職とエンジニアの求人の割合が大きい
実際にリクルートエージェントを利用してみた印象は、営業職とエンジニアの求人の割合が大きいことです。
なぜなら、どちらも未経験から応募できる求人で、IT業界は特に人手不足の業界のため。2020年3月現在、リクルートエージェントの公開求人数は152,180件でした。
そのうち、「営業・販売・カスタマーサービス」の公開求人は54,301件、「SE・ITエンジニア 」 は38,255件と全体の求人のおよそ半分を占めています。
スキルのない求職者には未経験から応募できる営業職を提案し、人手不足でエンジニアを欲している企業がある場合は、未経験でもエンジニアを提案しているということでしょう。
地方に拠点がなく、電話での面談になる
リクルートエージェントでは、電話での面談がメインになる地方があります。なぜなら、リクルートエージェントは都心や地方中枢都市にしか拠点がないため。
私の場合は東京のオフィスでの面談だったので、問題ありませんでした。しかし、地方に住んでいる友人は電話面談のためエージェントの方との意志の疎通が難しくと言っていました。
また、面接対策や履歴書添削などのサポートを受けることができないのは大きなデメリットです。
フジワラ
リクルートエージェントは、地方に住んでいる人にはおすすめしづらいかもしれません。
既卒は優先度が低い
リクルートエージェントでは、既卒の優先度が低いです。なぜなら、リクルートエージェントは正社員就業経験のある中途採用者向けの転職エージェントのため。
既卒でも利用することはできるが、正社員としての就業経験が少ないと紹介できる求人は少ないです。
また、転職エージェントは企業側に入社が決まったときの成功報酬で利益を得ているビジネスモデルでした。
そのため、経験やスキルのない既卒生は転職できる可能性が正社員経験者より低いので、後回しにされる傾向があります。
個人的には既卒特化型サービスの方がおすすめ
正直リクルートエージェントはハードルが高かったので、私のような既卒には少々厳しいかなと感じました。
なぜなら、既卒では選べる求人が少なく、優先度が正社員経験より低いため。
上記のような理由から、個人的には既卒特化型のサービスの方が良いと思います。
実際、高い内定率が出ていますし、自身が内定獲得できたのもこちらでした。
私が実際に利用した既卒特化型サービス
内定率を重視するなら:DYM就職
働き方は多様化していますが、世間のフリーターの印象は「将来のことを考えていない」「自堕落な生活を送っていそう」などあまり良いものではありません。
私もフリーター期間が長かったので、書類選考で落とされてしまうことが多く、面接で挽回するためにかなりの数の企業に応募していました。
しかし、DYM就職なら企業側と信頼関係を構築しており、書類選考や一次選考を免除してくれるので、履歴書を書きまくる苦労がいりません。
既卒の就職成功率は過去3年間、45%前後とかなり低い水準です。DYM就職は既卒就活について知り尽くしたキャリアドバイザーの手厚いサポートもあり、既卒の就職成功率は業界トップの96%を誇ります。
面談可能な拠点は全国28箇所あるため、地方でも対面でも面接のフィードバックを受けることができるのが強みです。
ホワイト企業が希望なら:UZUZ
UZUZはサポートにこだわっており、初回から2時間近いキャリアカウンセリングを行うことで、本人も認識していない適正やアピール材料を見つけ出してくれます。
「離職率が高い」「残業時間が長い」「ハラスメントがある」「求人情報と大きく異なる」などブラック企業は排除されており、それが入社後の定着率95%に繋がっています。
UZUZでは、塾講師フリーターの私も応募できる求人が多く、他のエージェントを利用した時よりも選択肢がかなり広がりました。
未経験から大手を目指すなら:ハタラクティブ
ハタラクティブは応募書類の添削を徹底的にしてくれるので、書類選考の通過率が90%とかなり高い水準を誇っています。
私自身、書類選考に落ちていた時は経歴のせいだと考えていたので、応募書類の内容を気にしていませんでした。
しかし、担当のキャリアアドバイザーによって、募集企業のニーズに合った志望動機を完成させることができました。他の既卒の転職エージェントより求人の質が高く、利用者の内定先の51%が上場企業でした。
総合型のエージェントでは紹介してもらえないような企業に、ポテンシャルを評価してもらい採用される可能性があるので、面接へのモチベーションも上がります。
丁寧な面談により、求職者の希望にあった求人を紹介してくれるため、入社してからのミスマッチを起こさずにすみます。
まとめ:既卒はリクルートより既卒特化型サービスがオススメ
この記事では、実際にリクルートエージェントを使ってみた印象と既卒が使うべき就職エージェントを紹介してきました。では、記事の内容をまとめます。
記事の内容まとめ
リクルートエージェントは圧倒的な求人数を誇りますが、正社員就労経験のある中途採用者向けのサービスのため、既卒の優先度は低いです。
しかし、既卒特化型サービスは既卒で就労経験がなくても、待遇の良い企業を紹介してくれます。
既卒特化型サービスの求人企業は即戦力ではない未経験者を育成して、戦力するため、若い方が市場価値は高いです。
そろそろ就職を考えているけど、何から始めて良いか解らない人は、とりあえず既卒特化型サービスに相談してみると良いかもしれません。
監修者プロフィール
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フジワラ
口コミサイトには社員の本音が書き込まれていることがあり、参考にするのは就活の定石です。