就活に出遅れ感がある既卒生の巻き返し戦略|ちょっとした考え方からプラス思考に

フジワラ

既卒成功ナビでは、仕事・キャリア・働き方についての専門家の方に寄稿してもらう「有識者コラム」を連載しています!今回は山梨県在住のキャリアコンサルタント、信楽安心院キャリアコンサルティング研究所の所長である「信楽 安心院(しがらき あじむ)」さんに、既卒の就活で成功するための方法について書いていただきました。

既卒就活の巻き返しについて

  1. どういう意識で活動すればいいのか
  2. 誰にキャリア相談をすればいいのか
  3. 長い人生の中で仕事をどう考えれば良いのか

今後の道を模索するにあたって非常に興味深い内容となっていますので、ぜひご一読ください!

著者:信楽 安心院(しがらき あじむ)

1962年京都市生まれ、山梨県甲府市在住。総合電機メーカの研究所勤務から転職2回、公務員経験あり、現在はサラリーマン管理職の傍ら、60歳以降のセカンドキャリアを模索中。2012年に産業カウンセラー資格取得、2016年には国家資格キャリア・コンサルタント資格取得(JCDA会員、山梨地区会所属)。信楽安心院キャリアコンサルティング研究所 所長。Twitterでも情報発信中。

<1.まずは> 意識を変える

1.1 就活ガイダンスの場は4年生主体から既卒者と3年生主体に

ここ3年ほどになりますが、就活ガイダンスで学生からの相談窓口を担当しています。最近の大きな変化は、3年生向けインターンシップの相談や、既卒者向け転職の相談も受け付けるようになったことです。

どちらかと言うと、4年生向けよりもこれらに力が入ってきている印象が強いです。ガイダンス主催者や参加企業側も、4年生だけをターゲットにしていては新卒採用がうまくいかないようで、たった3年の間にも大きく様変わりしたのが就活戦線です。何故企業の興味が4年生から既卒者や3年生に移ってきたのか、理由はいろいろあります。

  • そもそもの学生数の減少
  • トップクラスの学生は新たな職業観(起業、コンサル志望、外資に目が向く)
  • 多くの学生は著名な大手志向(東証上場企業数:3,669社/2019.8.31)
  • 学生に知名度がある会社はほんの一握り(学生への知名度が就活企業としての対象?)
  • 多くの会社は知名度がないために、学生に知ってもらうことすら大変

日本中にある会社の数は421万社(経済産業省調べ)と言われており、東証上場企業の割合は0.087%と極めて少なく、ほとんどが中小企業です。

言葉を変えると、学生集めに苦労している知名度が高いとは言えない会社がほとんどです。そういった会社では、知名度の高い人気企業と同じ方法で学生を取りあっても勝ち目がないので、目を向けているのがインターンシップでの早期からの学生囲い込みや、学生よりも社会経験が豊富な既卒者を呼び込む手法です。

まずは就活ガイダンスの場が大学4年生だけを対象にしなくなりつつある現状を理解しておきましょう。最近の就活は既卒者にとっては有利になっています。

1.2 働くことに不安を持っているのはあなただけではない

就活ガイダンスで相談に来てくれる学生や既卒者たちの多くは、不安な顔で尋ねてきます。既卒者からの質問では、最近こんな相談が多くなっています。

【新社会人の悩み】
今年就職しましたが、第一希望でない今の会社には心底からは満足できていません。転職しようと思いますが、大手を受験した際に落とされたことがトラウマになって前に進めません。また落とされるのではないかと不安に思えて…
【既卒生の悩み】
自分にとってどんな会社が合っているのか、どうすればわかるのでしょうか? 業界分析や、自己分析と言われても、学生時代にやりはしたものの、何がポイントなのかさっぱりわからなくて、どうすればいいのか?

こんな心境は至って自然な成り行きで、悲観する必要はありません。誰だってすべてが順調にいくことはないですし、就職して初めて仕事に就くわけで、それが自分にとって大切なイベントでもあればあるほど、将来が不安にならない方が不思議なくらいです。

どうせ働くなら良くありたい、自分のやりたいことを目指したいと思うものです。その時に自分の気持ちをどう前向きにするか、実はここが一番大事なポイントと言えます。

1.3 同じ出来事でも考え方で行動が変わる

ダメだと悩んでいる自分の弱点はありませんか? でも、これも考え方次第で克服でき、強みにもなることをお話しします。

少し専門的な話になりますが、ちょっと我慢して読んでください。心理学者のアルバート・エリス(Albert Ellis,1913~2007年)が心理学的な妙案(専門的には論理療法という)を提唱しており、これは就活にとても有用です。一言でいえば、『何事もいいように考えよう!』という思考パターンです。以下に自信をもって就活に臨める考え方を紹介します。

例えば、大学時代に就活に失敗して、希望した会社に入れなかったとしましょう。1年間希望しない会社で働いて、転職しようと思うものの自信が持てず、落ちてしまったことがトラウマになっている場合です。多くの場合、早期の転職は不利でしかなく、新卒の学生と比較すると自分は劣る、採用側企業は弱点としか捉えないだろうと思い込んでしまいます(イラショナル・ビリーフ:不適切な反応と言います)。それは果たして正しい捉え方でしょうか? この捉え方には、強みは無いのでしょうか(ラショナル・ビリーフ:適切な反応と言います)? 実は、これが『何事もいいように考えよう!』に繋がるところです。

体験した事実: 就職に失敗して希望しない会社で1年働いた。

これに対する考え方(思考)を見ていきます

イラショナル・ビリーフ → 就業期間の1年を無駄に費やしてしまった。

(不適切な反応)→ 転職先の採用人事部は自分に対して不利な判定を下すだろう?
(不適切な反応)→ 転職活動はうまくいかない。

ラショナル・ビリーフ → 卒業後の1年で職の実体験を広げることができた。

(適切な反応)→ 1年間、希望する会社とは異なる会社で職業体験ができた。
(適切な反応)→ 新卒で就職する学生よりも広い視点で職体験ができている。
(適切な反応)→ 1年間の違う会社での職体験はその後の仕事に有利に働く。
(適切な反応)→ 多くの職場を経験できたので新卒採用者に負けるはずがない。
(適切な反応)→ 転職希望の会社人事部は採用してくれる可能性が十分にある。

自分にとって辛く苦しい出来事や、思い出したくない体験であっても、必ずしもイラショナル・ビリーフな(負の)側面だけでは無いのです。必ずラショナル・ビリーフな(正の)側面があります。

多くの場合、その正の側面に目を向けない傾向が強く、それが問題だと言えます。弱みを強みに変えること、これは自分の考え方を少し変えるだけでできるのです

【参考文献】
<自己発見>の心理学、講談社現代新書(2008年6月20日)
国分康孝著(元筑波大学教授、故人、カウンセリング心理学の国内第一人者)

<2.それから> 相談する

2.1 誰に相談するのか?

ひとりで悩んでしまうと、袋小路から脱出できなくなります。では、就活や転職で悩んだ時に相談する相手として誰が良いのでしょうか? 既婚者であれば伴侶、未婚者であれば親や兄弟と言ったところでしょうか?

ただ、専門家ではない身近な人たちへの相談はどうしても身の上相談になってしまいがちです。ところがここでも視点を変えて、ちょっと違う方法をとってみませんか?

こう言った相談事、本人にとって大事件であっても、実は世間ではありふれたことが多く、経験豊富な人やその分野のプロに話を聴くと、大概の疑問や悩みは解決できる場合が多いのです。一人で悩むなと言うことです。その相談相手に、仕事に関わることであれば、キャリア・コンサルタント*を使ってほしいのです。

勿論、信頼できる人が身の回りにいればそれで良いのですが、そうでない場合にどうするか? 案外気づいていないかもしれませんが、強力な支援者が傍にいるのです。それがキャリア・コンサルタントです。

*:JCDA(日本キャリア開発協会)ではキャリア・カウンセラーと呼ばれていますが、同じだと考えてください。本稿では国家資格で名称独占資格があるキャリア・コンサルタントで言葉を統一しています。

2.2 キャリア・コンサルタントはあなたの周りにたくさんいる

少し前の日本では、ハローワークの相談窓口や大学における学生の職業指導に当たる際、必ずしも明確な有資格は必要とされませんでした。筆者が学生だった頃は、個々のコンサルタントが個人の感じるままに統一感なく相談に乗っていた一面がありました。

これに対して米国では、大学窓口に立つキャリア・コンサルタントは大学院修士課程で心理学を専攻した、カウンセリングの有資格者でなければなりません。米国ではそれだけの専門性をカウンセリング業務に求めているわけです。日本でも遅ればせながら、キャリア・コンサルタントが国家資格となり(2016年4月)、資格取得者がキャリア支援にあたることが推奨されるようになりました

最近では、大学のキャリア支援センター窓口を有資格者のキャリア・コンサルタントが担当することも多くなっています。であれば、これを使わない手はないですよね!

キャリア支援サービスを有効活用

意外かもしれませんが、母校のキャリア支援センターは卒業生であってもキャリア支援してくれる場合がほとんどです。卒業生を大事にする雰囲気が強まっていることも昨今の就活の特徴です。従って、就活で何か困ったことがあれば、だれにだってキャリア・コンサルタントに相談する環境は整いつつあるのです。

そんなプロ集団に相談に行くことをお勧めしたいのは、少なからずの職業指導の学習と経験を有する相談相手は、単なる身の上相談や、行き当たりばったりの指導ではなく、キャリア理論に基づいた的確な指導をしてくれるからです。あなたの気持ちを大事にしてくれる相談ができるプロ集団なのです。

どうしても仕事を前向きに捉えることが難しい時、あなたのネガティブな視点をポジティブに変えるちょっとしたヒントを与えてくれると思います! キャリア・コンサルタント(有資格者のプロ)はそのためにいるのです。

<3.いよいよ> 実際の就活展開の場を具体化する

ハローワーク新宿

3.1 まずは身近なところから始めてみよう

考え方がポジティブになったら、どこに行って活動(就職や転職)を具体的に開始するのか、見落とされがちな場所が、母校のキャリア支援センターやジョブカフェの相談窓口、各地で開催されている就活ガイダンスがあります。

多くの就活ガイダンス、特に地方では既卒者の受け入れに力を入れ始めており、既卒者インターンシップの受け入れも始まっています。仮に就活のパンフレットにそう言った記載がなくとも、遠慮なく就活の場に顔を出せばよいでしょう。

多くのそういった場への参加は無料なので、勇気をもって臨んでほしいと思います。まずは『当たって砕けろ』の精神が案外自身の気持ちを強くしてくれるのです。

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2019.11.05

3.2 転職エージェントにも広がるキャリア・コンサルタント有資格者

筆者の知り合いにキャリア・コンサルタントであり、転職エージェントとして活躍している方が何人かおられます。属性は大きく2パターン、公的機関で無償対応している場合と、成功報酬を受け取る有償の場合です。

いずれにしても転職する立場の人からはお金は取りませんので、自身との相性でエージェントを選べばいいと思います。その際に、キャリア・コンサルタントとしての国家資格を持っていれば鬼に金棒、基本的なことは学んでいるプロ中のプロと言えるので、安心して相談してください。

転職エージェントにもキャリア・コンサルタントの資格取得が進んでいます

<4.これから> 今までとは違う、人生100年時代の仕事感

4.1 新たな仕事感の認識が必須

最近話題の、リンダクラットン著 『ライフ・シフト』 と言う書籍をご存知でしょうか?できれば読んでいただきたいのですが、ご存じない方のためにポイントをまとめると、彼女はこれからのキャリアの描き方を、以下のように説明しています。

キャリアの考え方が、長寿命化(これが人生100年)で変わっています。今、先進国で生まれる子供の50%が105歳まで生きるそうです。そのような背景から、大学を卒業するまでの教育期間から社会人を経て、定年後の余生を暮らすと言ったこれまでの3ステージは5ステージに変わるだろうと説明しています。

  • 3ステージ:(1)教育→(2)仕事→(3)引退
  • 5ステージ:(1)教育→(2)仕事1→(3)仕事2→(4)仕事3→(5)引退

帝国データバンクによると、現時点での企業の平均寿命は37.16歳に留まり、創業100年を超える会社は全体のわずか2%程度でしかないそうです。古くからあった会社の多くは淘汰されており、淘汰される理由は様々ですが、時代の変化に押しつぶされた結果と言えるでしょう。

人生100年時代、大学を22歳で卒業して65歳まで働くと43年間あります。この期間はさらに伸びる傾向があり、会社の寿命よりも人が一生に働く期間の方が長くなっている事実は、一つの会社で仕事人生を終えることが難しいことを示しています。つまり、データ的にも仕事を変えること、転職することが当たり前の時代になっているのです。

ここで重要な視点は、定年まで1社で勤め上げる日本の就労モデルは終焉を迎えたと言うことです。長生き出来る事は良い事ばかりではなく、長生きするために生き方を変えていかなければなりません。これは簡単ではありませんが、人生やキャリアに対する意識を変えていく必要があるのです。

では、何をどう意識すれば良いのか? 多くの人が思いつくのが、生きていくためのお金ですが、これだけでは不十分です。生き甲斐を含めた仕事の考え方(キャリアビジョン)を変えていく必要があります

長く生きると必然的に仕事をする期間が長くなります。長く仕事をするためには、自分を定期的に磨いていくことが必要になります。学生時代の教育だけで一生働くことは困難であり、仕事人として数回キャリアを変えていく必要が生じ、ここに再教育(リカレント教育)と言った概念が出てくるわけです。

4.2 仕事を切り替えるのは当たり前の時代に

キャリアはシフトする未来を持っている、つまり大学を卒業した若い頃のキャリアはいずれ書き換わるのです。この変わるタイミングは、その都度の自分に合ったキャリアや、生き方に応じて変えていけば良いでしょう。

その書き換え方は各者各様、就職して日が浅い人が転職することも新たなキャリアシフトと捉えればよく、大学卒業時の就職ですべてが決まるわけではないのです。これが新しい仕事感のひとつだともいえるのです。

将来の全て(キャリアを人生そのものと捉える)を、4年生の就活の段階で決めることは不可能です。今後訪れるキャリアシフトのタイミングで、その都度最適な自分を見つめ直せば良いのです。これからの若い人たちにはそういったチャンスが少なくとも数回は訪れることを頭に入れてほしいと思います。決めすぎない今の自分に再構築することをお勧めします。その時期も人それぞれ、自分が思い立った時がそのタイミングかもしれません?

【参考文献】
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)、 東洋経済新報社 (2016/10/21)
リンダ グラットン、‎ アンドリュー スコット著、‎ 池村千秋翻訳

【まとめ】就活で使えるものは全て使う

以上、既卒者を念頭において、就活への取り組み方をお話させていただきましたが、いかがでしょうか?

少しでもあなたの良いキャリア構築に役立てば幸いです。本編でも幾度か紹介しましたが、大学のキャリア支援センター市町村のジョブカフェ転職エージェントをうまく利用してください。そこにいるキャリア・コンサルタントは必ずあなたの力になってくれると思います。

使えるモノは何でも使う、遠慮する必要はないのです

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