既卒の就活は、一般的な転職活動とは異なりますし、もちろん新卒の就活とも大きく異なります。一般的には難しいというイメージが強いですが、実際に採用担当や業界のプロから見ると、そうは見えていないようです。
既卒生の立場で考える就職活動と、採用担当やコンサルタントの立場で考える就職活動は、実はちょっとだけ景色が違ったりするもの。
今回は現役の就職活動コンサルタント・採用活動コンサルタントとして活躍する高田晃一さんに、既卒就活成功のコツについてインタビューした結果をお届けします。
人材業界のプロ「高田晃一」 さん

東京理科大学大学院修了後、東証一部上場の某電機メーカーに入社。通信技術の研究職と技術者の採用業務に従事。その後、人材ベンチャー企業に入社。採用活動コンサルタントとして企業への採用業務代行と採用活動の支援業務を行っている。
これまで100社以上の採用活動を支援してきている。就職活動コンサルタントとしては、新卒と中途を合わせて22000名以上の求職者の内定獲得を支援してきている。
著書2冊。最新刊は「これだけ!内定(あさ出版)」。山梨県庁や東京農工大学など、講演実績多数。「ワールドビジネスサテライト」「有田とマツコと男と女」など、テレビ出演実績多数。
「高田晃一公式サイト」にて普段の活躍を更新中。
普段の活動について教えてください
就職活動コンサルタントとしては、ほとんど毎日、求職者の方と個別面談をしています。月に10本以上、内定を獲得できる方法についてのセミナーを行っています。採用活動コンサルタントとしては、週に3社以上会社訪問をして、採用活動の支援と代行を行っています。
企業からの相談で多いのは、面接についてです。求職者の真意を見抜く質問を作ったりすることが多いです。週に数回、テレビ局や新聞社からの取材を受けます。就活や採用についてのニュースの提供をしています。
既卒の就活についてお聞きします
既卒就活の求人探しにおいて大切な事は?
まず大切なことは「既卒だ」ということで卑屈にならないことです。企業は卑屈な人を絶対に採用しません。自信を持って就活を進めていきましょう。
次に大切なことは、「内定を獲得できるまであきらめない」ことです。新卒に比べて既卒の就活は、いつ終了するのかが、全く見えないところがあります。それゆえに不安になってしまうところがありますが、なるべく早く決まるようにすべく、あきらめずに毎日コツコツと就活をし続けることも非常に大切です。
新卒の就活と既卒の就活はどう違う?
最たる違いは、新卒は卒業しないと入社できませんが、内定を獲得した翌日に入社することができる点です。
既卒には、基本的にすぐに働くことを前提とした就活を行うことが求められます。新卒では卒業して入社するまでの空白期間があるため、入社のための準備ができます。
しかし、既卒の就活はそれができないところが結構多い。よって、勤務地や仕事の内容など、新卒以上に詳しく調べて、それに基づいた就活を行うことが、既卒の就活を成功するポイントとなります。
書類選考や面接で大切なことは?
書類選考はとにかくわかりやすく書くことを意識しましょう。書類を読む企業の方は、あなたからすれば赤の他人です。赤の他人が読んで十分に理解できるくらいの表現をしましょう。
面接では自信を全身で表現しましょう。面接官の方の目をじっと見て、常に笑顔で背筋を伸ばす。返事などの声は大きくする。発言は1分以内で収まるように簡潔に話す。「~~だと思います」といった曖昧な回答をしない。
これらのことを実践すれば、あなたの就活成功の可能性は飛躍的に高まるでしょう。
既卒の就活が上手くいかない…そんな時は?
一番良いのは、いつでも相談できる人をそばに置いておくことです。これができれば、かなり優位に就活を進めることができます。
日本には至る所に相談できる機関や施設がたくさんあります。ここの担当の方に全力で相談をしましょう。あなたが困っていることや考えていることを全て話すことによって、解決への道が見えてきます。
あなたひとりで就活を進めていくと、絶対に袋小路に陥ります。考え方がネガティブになります。これではいけません。すぐに専門とする人に頼って、いつでもポジティブに就活ができるようにしていきましょう。
ただいま就活中の既卒生にメッセージをお願いします
日本においては、正しい方法で就活をすれば、内定を獲得することができます。これは私が日本全国で22000名以上の求職者を内定獲得に導いた経験から断言することができます。
しかし、就活を進めていく上でネガティブなこともたくさん起こります。このときは専門の方に相談しましょう。就活は個人戦のように見えて実は団体戦です。あなたを先頭として、就活支援を専門とする方を巻き込んだチームと考えて就活を進めていけば、思っていたよりも早く内定を獲得することができますよ。
ひとりで抱え込まず、遠慮せずに相談しましょう。